箸置きの定番といえば陶器製ですが、これはルーツとされる耳土器が素焼きだったのが理由の1つです。
素焼きなので地味で素朴ではありますが、神事に用いられる道具ということもあり、特に装飾は必要なかったと思われます。
ただ、素焼きは質感や手触りに影響するので、現代の実用的な商品の多くは色づけが行われ、釉薬などで手触り良く仕上げられます。
汚れがつきにくく、汚れても軽く洗うだけで落ちることから人気があります。
また思いの外耐久性が高く、大切に扱えば長く愛用できる点も選ばれる理由です。

素材の質感が魅力的な木製の箸置き

現代は焼物の技術がかなり向上しているので、複雑な形状や質感の商品も珍しくないです。
それと小物を楽しんだり、キャラクターものの文化が成熟していますから、本当に種類が豊富で目移りしてしまうほどです。
味わい深い箸置きを好むのであれば、素材の質感が魅力的な木製も選択肢に加わるでしょう。
オイル仕上げは素材感が楽しめますし、使い込むほどに変化が生まれて愛着が湧きます。
水分や汚れが染み込むので、汚れたら速やかに洗ったり乾燥させて、定期的にオイルを塗る必要があります。
確かに手間暇は掛かりますが、その分使う人の色に染まって手放せないものになるはずです。
木が好きでも手間を掛けたくない場合は、ニスなどで仕上げられているものを選べば大丈夫です。
ニスや塗料が水分を弾くので、傷がついたり塗膜が削れて薄くならない限り、水分が染み込む心配はないといえます。
ゴシゴシとあらったり、金属製のスプーンなど硬いものを乗せると傷がつくので、扱い方には注意を要します。
とはいえ無垢やオイル仕上げと比べれば気が楽ですし、お手入れの頻度が低くてもすぐに駄目になる恐れはないです。

プラスチック製の箸置きのメリット

もっとラフに扱いたいなら、あえてプラスチック製を選ぶという手もあります。
プラスチックは軽くて高級感はないですが、落としても割れにくく水にも強いメリットが備わります。
小さい子供がいる場合は、何度も落としてしまう可能性がありますから、割れたり傷つきやすい素材よりはプラスチックが最適です。
ただし、水を吸い込まないといっても色素は付着しますし、シミになると取れにくいのは確かです。
小さい傷の隙間には汚れが入り込みますから、傷んだら交換する前提で選ぶ必要があるでしょう。
高級感を求めたり、夏の食卓に涼しく感じさせる演出をしたいなら、ガラス製の箸置きが有力な候補となります。
落とすと割れてしまう欠点はありますが、傷に強く汚れも付着しにくいのがガラス製の良いところです。
欠点にさえ気をつければ思いの外扱いやすく、簡単に涼し気な雰囲気が演出できますから、何かと使い勝手が良くて魅力的です。

ガラス工芸の技術を活かした商品が充実

近年はガラス工芸の技術を活かした商品が充実しており、色づけられたものや中に花を封入してある商品も存在します。
いわゆるおはじきのようにシンプルで可愛らしい製品や、動物をモチーフにした立体的なデザインもあります。
このように、現代の箸置きはガラス素材1つ取っても、バラエティに富んでいて選択肢が豊富にあることが分かります。
これらは昔から定番の箸置きの素材ですが、今では現代や近未来さえ感じさせる素材も用いられています。
金属素材はその1つで、例えばステンレス素材だと重厚感や高級感が楽しめます。
適度な重さで安定しますから、実用面においてもステンレスは最適だといえるでしょう。
無機質で温かみは望めませんが、洗練された食卓を演出したり楽しむのに向いています。
ステンレスは水に強く錆びにくいですし、汚れを落として乾燥させればまた清潔に使うことができます。

近未来的なカーボン素材の箸置き

一方で近未来的な箸置きといえば、カーボン素材が挙げられます。
カーボンは炭素繊維からなる比較的新しい素材で、樹脂で固めて作られるのが特徴です。
繊維が独特な柄を作り出すので高級感があって、車の内装や高級腕時計などにも使われています。
食卓に置くと異彩を放ちますが、これまでの定番の素材では味わえなかった雰囲気が楽しめるでしょう。
1つ欠点を挙げるとしたら、それは軽い素材で安定感に欠けてしまうことです。
強度はあるものの傷は入りますし、傷の部分から水分が入り込むので、取り扱いには注意が必要です。
そもそもカーボンを採用した商品自体が少ないので、選択肢が限られるのも欠点といえば欠点です。
簡易的だったり使い捨てが前提になりますが、紙製というのも選択肢に加わります。
紙製は低コストで沢山用意するのに向いていますし、洗う手間を省けるので大量に必要な場合に便利です。
箸袋の上にお箸が置けるようになっていたり、簡単な組み立てで立体的になるタイプもあります。

まとめ

水に弱いので汁物が多い食事には不向きですが、一般的な食事のコース内容であれば十分に問題なく使えます。
衛生面の配慮は不可欠ですが、好みのデザインを印刷して手作りする手もあります。
いずれにしても、素材ごとに一長一短が存在しますから、好みだけでなく使い方も検討に加えて選ぶのが良いでしょう。

創作箸置き工房|イホシロ窯

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