①需要と供給のバランスが最も重要である

原油は世界的に見ても産出国というものは限定されており、中東の諸国をメインにしていますが、アメリカやロシアなどでも生産されています。

国内で考えた場合は、主に中東から輸入をしていることになり、有名なものではシーレーンと呼ばれている海路があります。

安心で安全に船舶での輸入を行えるという貴重な海路になり、実際に国内向けとしては安定供給を行っている状態が続いています。

原油は多くの消費者が影響を受けてしまう貴重な資源になり、かつて起きてしまったオイルショックという問題がありますが、近年では比較的安定していると言っても過言ではありません。

原油を使った製品は非常に多く、まず最初に思い付くものはガソリンや軽油、灯油などが該当しています。

ガソリンや灯油価格などは毎日のように変動をしていて、新聞の記事の他にテレビニュースやネットニュースなどでも随時価格が提示されているものをチェックできます。

他にもゴム系や樹脂系、紙パックや断熱材などが有名ですが、工業製品の多くに使われていることが分かります。

価格の変動に関しては大きく分けると3つの要素というものが存在しています。

まずは産出国での生産量が大きく影響をしています。

減産してしまうと需要と供給のバランスが取れない状態に陥ってしまい、その結果として高値になることが普通です。

逆に増産すると必然的に価格は下がる傾向にあり、やはりバランスが重要な位置を占めています。

世界的に見ても、安く手に入る方が個人の消費者や企業によってもメリットを沢山感じるものですが、価値が下がってしまうということは、原産国での利益が低くなってしまうという悪循環に陥るので、これもバランスが肝心になります。

②原油が変動する理由とは

変動する理由の中には投資目的で利用されていることも忘れてはなりません。

先物取引などで原油が多く買われた場合は、価格が高めに推移してしまうことになり、逆に放出されてしまうと価値は下がります。

世界中に存在している投資家によって変動をしてしまうことは事実であり、避けることが難しい要因です。

最後に情勢というものも影響を受けてしまいます。

例えば中東諸国の場合は政治的に安定しているとは言えない国が沢山あり、戦争状態に入ってしまうと輸出量が少なくなるという事例も今までありました。

そのため、海外の主要国が関わりを持って参入することも目立つようになり、各国が安定した供給を望んでいることを把握できます。

普通に生活をしている方は、やはりガソリン価格が気になってしまうのではないでしょうか。

リッター毎で計算されているものですが、例えば130円という単価と160円という単価と比較すると、50リッターで満タンにした際には1,500円もの差額が出てしまいます。

1,500円程度では影響されないと感じている方もいるのですが、自動車の走行距離数が多い方や、通勤に利用をしている方のケースでは家計を圧迫させてしまいます。

更にガソリン価格が上がってしまうと、配送や運送系の会社でも莫大な損益になる可能性も否定できません。

法人の場合は一般消費者とは規模が違い過ぎるので、月で計算した場合では、数十万円から数百万円もの差額がでることも想像できます。

また、先に述べた通りに原油を使った製品は沢山あります。

原料が高騰することで商品の価格も高くなることは当然のことなので、知らぬ間に負担を強いられている場合が多いものです。

③今後の見通しと原油の安定

貴重な資源と言われているものですが、中東諸国ではガソリン価格は非常に安いです。

ペットボトルの水の方が高いとも言われているように、産出国ならではのメリットがあります。

いくつもの企業を経て消費者に行き渡るものなので、産出国との価格差は当然のことになります。

今後の見通しについては、昭和の時代に後に枯れ果ててしまうという報道が行われた経緯があります。

しかし、新しい情報では枯れてしまう可能性は低いと判断されており、この点に心配することは必要がないかもしれません。

自動車業界では国内をメインにしてエコカーブームが到来しています。

ガソリンの消費を抑制した自動車、エンジンとモーターを併用したハイブリッドカー、完全にガソリンを使わない電気自動車まで開発されています。

この自動車業界の進歩によって、今後の見通しを考えた場合、ハイブリッドカーや電気自動車が増えていくと、必然的にガソリンの消費量が減ると予測できます。

この内容には諸説あり、新興国や発展途上国が後に発展を遂げた場合、世界中で使われる自動車の台数が増えることになるので、全体的なことを計算した場合では、国内を除くと消費量は逆に増えてしまうという可能性も十分にあります。

原油を安定したものにするには、世界規模で考えることが必要かもしれません。

少しでもガソリンや灯油を消費しないこと、プラ製品やビニール素材などをできるだけ消費しないことでも、将来の安定に上手く効果を発揮できる可能性は十分に想定できるのではないでしょうか。

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