ユニセフ

日本も援助を受けた歴史があるUNICEF

国際連合児童基金のUNICEFは、1946年の設立から現在に至るまで、子供に対する国際的な支援を続けています。
設立当初の活動目的は、戦後の緊急援助の内の子供を対象としたもので、日本でも1949年から1964年に掛けて援助を受けた歴史があります。

日本では栄養源の脱脂粉乳を始めとして、医薬品や原綿などが支援されました。
当時の日本は戦後のダメージを大きく受けた後で、世界的にも主要な被援助国だったといえます。

今でこそ支援する側になっていますが、支援を受けた経験がありますから、そのおかげで今の日本があるといっても過言ではないでしょう。
設立当初は国際連合国際児童緊急基金の名前でしたが、活動範囲の広がりを受けて、1953年に現在の国際連合児童基金に改められています。

略称は当時からUNICEFだったので、この表記は一貫して同機関の歴史を刻んでいるといえるでしょう。
日本の事例からも分かるように、元々は物資の支援が中心でしたが、物資の援助のみでは問題が解決しないことから、生活の自立支援も行っています。

子供を育てる親に対しても、栄養に関する知識などの普及や啓発活動にも注力されます。
同機関の組織はニューヨークにある本部を筆頭に、ヨーロッパの事務所や物資の供給センター、そして研究所などの名前が並びます。

日本ユニセフ協会とは全く別の組織

東京にある事務所もその1つで、こちらが正式に組織を構成する一員となっています。
良く混同されがちですが、日本ユニセフ協会とは全く別の組織で、協力関係を築いている組織という位置付けです。

東京事務所の役割は、子供の権利条約やミレニアム開発目標など、各種の枠組みを元に日本のODAと連携を図ることです。
また、研究機関や学術団体、そしてNGOとのパートナーシップにも取り組み、関係の強化やプロジェクト支援も行っています。

セミナーとワークショップを開催したり、超党派国会議員によって構成されている、UNICEF議員連盟の活動に協力していたりもします。
日本政府からの資金調達という主要な業務があるので、それこそがまさに東京事務所の大きな存在意義です。

民間からの募金については、東京事務所の管轄ではなく、日本ユニセフ協会が窓口となって受け付けています。
これは東京事務所が正式に発表していることなので、募金の際は日本ユニセフ協会に任せるのが無難だと思われます。

日本ユニセフ協会に任せたくない場合は、国際連合児童基金の親善大使を務めている、黒柳徹子さんの募金口座を選択するのがベストです。
この口座は、子供の支援に力を入れる黒柳徹子さんが用意したもので、口座に預けられたお金はちゃんと支援に役立てられます。

詳しい情報は黒柳徹子さんの公式Webサイトにありますし、メッセージや活動内容の写真も掲載されているので、それらに目を通してから募金の判断が行なえます。

UNICEFに募金されたお金はどのように使われているのか?

UNICEFに募金されたお金は、保健やHIV対策に水と衛生の取り組みに加え、栄養源の供給と教育や子供の保健全般に活かされています。
誰もが受け入れられる社会を実現する活動に、緊急支援と性差別の解決にも活用されているので、例え少額であっても募金は幅広く役立ちます。

現在活動中の国と地域は、日本の公式Webサイトでも公開されていて、対象エリアや支援の支出割合も一目瞭然です。
同時に、UNICEF協会があって活動しているエリアも分かりますから、世界的に重要な組織で役割も大きいことが理解できるはずです。

同機関の活動目的はあくまでも子供の命と健康を守ることで、それを第一義に支援の範囲を広げている形です。
支援の対象は世界各国ですし、必要だと判断されれば直ぐにでも援助などの支援が開始されます。

世界の何処で生まれても、可能性を持って生まれてきた子供達に対して、その可能性を伸ばして成長できるように支援するのが同機関の方向性です。
日本を含めた、各国の政府や人々からお金を集めているので、財政状況については常に公開されます。

日本政府は拠出額だと第7位!アジアの中では唯一トップ10入り

収入の割合と各国政府の拠出額に、民間部門における拠出額のトップ10も合わせて公表済みです。
日本政府は拠出額だと第7位で、アジアの中では唯一トップ10入りを果たしています。

民間部門ではアメリカに次ぐ第2位の拠出額ですから、募金の意欲が高く、積極的に支援しようとする姿勢は誇って良いと考えられます。
当然ですが、一方では支出の内訳についても詳しく公開されており、150以上の国と地域に対してどのような支援が行なわれているか、詳しく知ることができます。

募金で集められるお金の流れも、図で詳しい説明があるので、UNICEFに募金する前にチェックしておくのが良いでしょう。
お金が有効活用されていると理解できれば、募金の意義や意味にも納得が得られますし、貢献している実感も湧いてくるようになります。

1人ひとりの力は弱くても、貢献しようとする意思と行動があれば、子供が生まれ成長する環境が少しずつ良い方向へと変えられます。

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