ランドセル

1.ランドセルの歴史

ランドセルといえば小学校の子供たちが通学に使用するカバン、以前は男の子なら黒で女の子は赤を選ぶことがほとんどでしたが、最近は様々なカラーが揃いデザインや素材、価格でも自由に選ぶことができるようになりました。
しかし、元はといえば子供のためのカバンではなく、軍隊に所属する兵隊さんが利用するものだったのだそうです。

ランドセルという言葉はオランダ語の「ランセル」が変化したようで、ランドセルの原型はオランダのバックパックであり日本では幕末に幕府が洋式軍隊制度を導入した時に使用されるようになりました。

明治以降は革製のランドセルになり、その後子供たちの通学カバンとして使われるようになったのですが、今のような革製の物は高価であり一般的になったのは昭和30年代以降だといわれています。
しかし、本革で作られた物は子供が背負うには重くて負担になることもあり、本革だけでなくより軽い合成皮革の物も出回るようになりました。

合成皮革の物は軽くて小学校低学年の小さな体にも負担が少ないのですが、やはり高級感をもたらすのは本革製であり安価な合成皮革の物は敬遠されることもあったようです。

2.ランドセルの選び方のポイント

ランドセルは親が購入するよりも、孫を可愛がるお祖父ちゃんやお祖母ちゃんがプレゼントすることが多く、安い物よりも高い物を買ってあげたいという気持ちから、重くてもしっかりして高級感のある本革製を購入するのでしょう。

しかし最近ではカラーやデザインも様々な種類があり、素材からも選ぶことができるので本革かそうでないかにこだわる人は少なくなっているようです。
気に入ったものなら素材にはこだわらない、それよりも好みや使いやすさを重視するようになってきています。

昔は赤と黒、あるいは茶系があるくらいで、一般的には男の子が黒で女の子は赤と決まっていました。
最近では50色近いカラーバリエーションがあったり、デザインも好みの物を選びカスタマイズしてくれるメーカーも多くなりました。

以前なら女の子が赤やピンクではなく、青系のいわゆる「男の子の色」を選ぶと学校でいじめられるという心配をする親御さんも多かったようですが、最近はそのような偏見も少なくなったようで時代も変わったことが分かります。

3.早ければ8月頃から盛んにランドセルのCMが流されている

昔よりも購入する時期が早くなっているようで、店頭に並んだ色とりどりの商品を見て入学式はまだ何か月も先なのにと驚かされることがあるのではないでしょうか。

早い物では8月頃から盛んにCMが流されて、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんがお盆に帰省した時に買ってあげようとしたら、すでに売り切れていたという事もあるそうです。

なぜこのように早い時期から売り出すのか、それは急がないとお目当ての物が買えない恐れがあるからだといいます。
人気のカラーやデザインを手に入れるため、早い者勝ちになるといいますからうっかりできません。

カラーや柄だけでなく、金属の飾りやラインストーン、刺繍などにも注目し、女の子の場合は自分好みの物を選びたいという気持ちが強く、男の子よりも購入する時期が早い傾向にあります。

4.体に合ったものであるか、重すぎないかをチェックすること

しかしどんなに気に入ったカラーやデザインでも、背負ってみて不具合があるようでは選ぶことは出来ません。
ランドセルの通知表というサイトでも紹介されていますが、その子の体に合ったものであるか、重すぎないかをチェックすることは必要不可欠です。

来年の入学式にはちょうど良いはずだと思い込んで、それほど体が大きくならずに失敗したという経験をした人も少なくないはずです。
最近はA4サイズのファイルが楽に入るサイズに作られることが多く、その分以前よりも大きめになっています。

教科書やノートなど子供が負担に感じるほど持ち運ぶ事が問題になっており、家に持ち帰るのではなく学校に置いておくことを認めるように変わりつつあるといいますが、それでも体が小さいうちはランドセル自体が重く負担になることが多いので、選ぶときは慎重に、見た目だけで決めるのは避けたほうが無難です。

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